サイトマップへ
コンテンツのトップへメニューのトップへ
アイ・クリエイツのホームページへ

CSUN 2002 レポート第1回

最終更新日2002年4月8日
お問合せサイトマップ
トップ > アイ・クリエイツレポート > CSUN 2002 レポート第1回

アイ・クリエイツレポート #2

CSUN 第17回 「テクノロジーと障害者」
Technology and Persons with Disabilities
期間 2002年3月18日〜23日
会議の公式サイト www.csun.edu/cod
会場 Hilton Los Angeles Airport ホテルLos Angeles Airport Marriott ホテル
代表取締役 羽川 和男
取締役 羽川 順子
  1. 参加するきっかけ
  2. メーリングリスト
  3. ツアーのはじまり
  4. 往路機中
  5. LA1日目(3月18日月曜日)
  6. LA2日目(3月19日火曜日)
  7. LA3日目(3月20日水曜日)

1.参加するきっかけ

カリフォルニア州立大学ノースリッジ校障害者センター(The Center On Disabilities at California State University, Northridge:以下CSUN) 主催の「テクノロジーと障害者」という国際会議に参加してきました。
ユニバーサルデザイン研究所のユーディットとJTBが毎年(今年で3年目)企画しているこのツアーに申し込んだのが、今年の2月初めでした。

そもそもこのツアーに参加する事になったきっかけは、当社が取り組んでいる「ホームページのバリアフリー化」について、この分野での先駆者であるユーディットの関根千佳氏にお話を伺いに行ったことにありました。
そこでは、バリアフリー化に取り組むなら、まず当事者である障害者の方たちとたくさん交流をして、現場の状況を見る事。それとCSUNの会議に参加する事の2つを勧めていただきました。

それまで、インターネット上でのバリアフリー化について、さまざまに公開されている情報を収集する作業に追われて、実際に会って交流を持っていたのは「全盲の登山家」金山広美さんお一人でしたので、この際いろんな障害を持つかたたちの現状に触れることと、リハビリテーション法508条の影響で急速に対応が進んでいるアメリカのアクセシビリティの状況を体験できるということで、思い切って社長と二人(全社員!)で、この国際会議参加ツアーに申し込んだのでした。

2.メーリングリスト

このツアーに申し込んでほどなくして、参加者限定のメーリングリストが始まりました。CSUNの会議にはもう何度も参加されて慣れている様子のかたや、初参加で緊張気味の人たち(私たち二人も)。そしてご自身が障害をお持ちのかたたち。何と中には「内臓障害のため医療機器の手配待ちです。」という驚異のかたもいたりして…。 障害を持つかたたちの方がメーリングリストではおしゃべりのようで、このようなメーリングリスト自体が初めての私たちは、逆に励まされていたような気持ちでした。

今年はツアー参加者がずいぶん増えたようで、ツアー直前までメンバーの追加が相次ぎ、最終的には30人という大所帯になっていましたので、とても覚えきれず、自分の備忘録として参加者名と簡単なプロフィールをまとめた名簿を作って持っていく事にしました。実際この名簿は大正解で、ツアー初日に初めて見るお顔と名前を一致させるのに役立ちました

3.ツアーのはじまり

写真:参加者の顔合わせ1 写真:参加者の顔合わせ2 写真:参加者の顔合わせ3

3月18日のお昼前、準備万端整えて成田空港に向かいました。メーリングリストで、昨年9月11日のテロ事件の影響もあり、セキュリティチェックが厳しいと教えてもらっていたので、爪切りや安全カミソリなどの刃物類(?!)は手荷物に入れないようにして、デジカメやノートパソコンなどの高価な電子機器は預けている間に盗まれたくないので手荷物にしました。随分と気を遣ったつもりでいたのに、いざ探知機を通ってみると社長の方がスーツケースを開けるように言われて中身をくまなく調べられました。
パソコン用のとぐろを巻いていたLANコードやACアダプターがシルエットで見ると怪しく映ったのでしょうか。

4.往路機中

私たちのツアーグループには4名の障害者がいらっしゃいました。機内にはその障害者のかたとそれぞれの付き添い役の人たち8名が、ファーストクラスの人たちよりも早く搭乗して行きました。やはり安全確保のためでしょうか。混み合っている中を誘導しなくて済んだようですが、全員(障害者の人も)が靴まで脱がされてセキュリティチェックを受けたそうです。
機中では、JTBの担当のかたの計らいでグループのかたたちが大体固まって座れたので、移動の9時間あまりの間にすっかり親しくなる事ができました。
私は緊張のためかあまり眠れませんでしたが、社長はグーグー寝ていた様子で、LAに着いても時差ぼけにならなかったようです。機中でぐっすり眠ることが時差ぼけ防止には一番いいようですね。

5.LA1日目(3月18日月曜日)

写真:車椅子の電動昇降口成田で飛行機に乗ったのは18日の夕方でしたが、LAに着いてみるとまたもや18日の朝でした。日付変更線のせいと分かっていても不思議ですね。

空港を出るとすぐに大きなツアーバスに乗せられ、まず今回の会議場ともなっている宿泊先のヒルトン・ロスアンジェルスエアポートホテルへ直行。別便で先に来ていた関根さん他数名と合流して、 マリーナデルレイ(Marina del Rey)の雰囲気のいいお店でランチを食べる事に。
ところでこの食事が終わったあとバスに乗り込むとき、一人だけ専用出入口から乗った人がいました。さすがバリアフリーの進んでいるLAです。バスの後部に車椅子専用の席があり、その横から直接電動昇降口(エレベーターみたい)を使って、車椅子に乗ったままスイッチポンでバスの乗り降りができるのです。 見ていた誰かがサンダーバードみたいだ!と言っていましたっけ…。本人も仲間の注目を浴びて嬉しそうでした。

その後、サンタモニカのビーチを見下ろす丘の上で一休みして景色を楽しみ、いよいよ視察です。

写真:WCIL正面入口 写真:工夫された電話機 写真:工夫されたタッチボードなど

視察先は、NPO(非営利団体)の Westside Center for Independent Living (以下WCIL)で、 ユーディットの社員さんが苦労してアポイントメントを取ってくださいました。
ここは毎日新聞のWebサイトでも紹介されたことがある(2002年2月12日の記事)、障害者の経済的な自立を支援するためのコンピューター・トレーニング・プログラムのオフィスです。
少し古びた雑居ビルの中は段差がまったくなく、ぐるっと一周できる広い通路の横には、スタッフのオフィスや広々としたトイレ、コンピュータ室などが並んでいました。中央のスペースにはガラスケースにいろいろな障害者向けの製品が並べられており、興味深いものばかりでした。中でも大きく見やすく設計されたキーボードや肢体不自由者向けに工夫されたマウスのようなものが目に付きました。

LAで最初の夜、グループ全員の顔合わせを兼ねてホテルで軽い夕食をとりました。が、この日すでに28時間くらい起きている計算になる私は脳みそがフリーズ状態。元気におしゃべりしている皆様をあとにして、お先に失礼しました。

6.LA2日目(3月19日火曜日)

この日はプレカンファレンスの日でしたが、私たちは私用で一日現地の知人と会う事にしていたので、夜のレセプション(外国人参加者は無料でご招待!)の確認だけをして、LA観光に出かけました。
ビバリーヒルズ(Beverly Hills)でのランチにハリウッド(Hollywood)、ロデオドライブ(Rodeo Drive)、サンタモニカ(Santa Monica)のビーチを観て、 おまけにLAの有名な渋滞しているフリーウェイを通ってホテルに帰って来ました。 すっかり旅行者気分を楽しみ、これからの3日間に備えて英気を養ったというところでしょうか。

写真:左下がW3CのJudy Brewer 写真:左から2番めがKeynote SpeakerのGregg博士

夜は、マリオットホテルで前述のレセプション(40ドル分の食事付き)へ参加。ご招待メールもハガキも届いていませんでしたが、受付けでカードに名前を書いて中に入れてもらいました。事前のメーリングリストでは、ご招待メールやハガキを受け取った人と何も来ない人がいてどうなるのかと心配しましたが、立食なので人数制限は無さそうでした。
レセプションといっても、どういう内容のものか全然把握していませんでしたが、大きな部屋に入ると両サイドにいろいろなお料理が並んでいて、アルコール類もあり、適当に食事をしながら集まってきた人たちの間で顔合わせや名刺交換(これは日本人だけみたい)がありました。ほどよくお腹もいっぱいになった頃、部屋の前中央に設けられたスロープ付きの壇上に司会者と手話通訳の女性が立ち、開会の挨拶や今年度の表彰式などが行われました。

6.LA3日目(3月20日水曜日)

写真:右がグレッグ博士と左が手話の女性

いよいよ General Information と Exhibit (展示会)がオープンする日が来ました。 この日は朝早くから、AC(Alternative Communication)および AT(Assistive Technology)技術分野におけるパイオニアである Gregg C. Vanderheiden博士の基調講演がありました。 日本のお堅いご挨拶とは違って、とてもユーモアたっぷりに話しているのが印象的で、さらにそれを横でものすごいスピードで手話通訳している女性の、次から次へと変化する豊かな表情にも見入ってしまいました。 あとから聞いたところによると、この時の手話はアメリカ手話というそうで、日本人向けの手話しか知らない人には通じないということでした。他にも国際手話や盲聾者用の手話というのがあるそうで、手話にいくつも種類があることを知りました。

ページの先頭へ
トップアクセシビリティバリアフリーニュースアイ・クリエイツレポート今までのトピックスホームページ制作ITコンサルティングDTP制作更新履歴会社概要